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【正論】太平洋島嶼国との共同体を 日本財団会長・笹川陽平 (3/3ページ)
このニュースのトピックス:正論
新たな信頼関係が急務
しかし、わが国の消極的な姿勢と中国の攻勢もあって、日本はこれらの国に対する影響力と信頼を急速に失いつつある。新たな信頼関係の確立のためにも、ミクロネシア諸国と海洋の環境保全と持続可能な開発のための海洋管理に関する連携協定を結ぶよう提案する。日本が得意とする漁業資源の管理や海洋調査、海洋開発など協力可能なテーマは多く、米国がミクロネシアの海底に敷設を計画している軍事ケーブルを島嶼国が利用できるよう技術的、資金的に支援する方法もある。
笹川平和財団を通じて進めてきた島嶼国の人材育成の経験を踏まえれば、自然条件が似ている沖縄に留学生を迎えるのも効果的と判断する。さまざまな交流、連携を通じて、将来、日本とミクロネシア諸国が一体となった国家共同体を形成することこそ、わが国だけでなく島嶼国の平和と発展につながる。
共同体を足場に、西太平洋の海洋・海底開発、海洋の環境保全などを積極的に推進することで、メラネシアやポリネシアなどさらに広大な太平洋諸国に参加を促すことも可能となる。海洋基本法に盛り込まれた精神は日本人の利益のためだけではない。太平洋を文字通り平和で開かれた海とし、排他的経済水域を各関係国が有効に活用できるよう努力することが、海洋国家日本に課せられた使命でもある。(ささかわ ようへい)

