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【詳説・戦後】第10回 サミット(2)大平は吉兆に午餐会を依頼した (1/2ページ)
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大平から吉兆に午餐会の依頼がきたのは、開催まで1カ月もない6月初旬。秘書官の森田がたまたま、吉兆の女将から電話があったことを大平に報告したところ、午餐会の依頼先に悩んでいた大平が「そうだ。吉兆に頼もう」と口にしたのがきっかけだった。
それから、吉兆では当時の主、湯木貞一がメニューづくりへ試行錯誤を繰り返した。湯木はその経緯を雑誌「暮らしの手帳61」に詳しく書きつづっている。湯木はそのなかで「7カ国のお客さまどなたにも喜んでいただける日本料理ということが難しかった」と述懐している。
前菜は、ゴボウをウナギで巻いて焼いた「八幡巻き」と、高圧鍋で柔らかくしたアワビの塩蒸し。夏鴨ロースは、夏の鴨はおいしいが硬いことから薄く切って蒸し焼きにし、辛子を挟んで出した。お椀(わん)は、あこう鯛を塩湯してお椀に盛り、その前にきざんだオクラを入れ、梅びしおをのせた。焼き物は季節に合わせてアユの塩焼きにしたが、「外国の人は頭のあるのを嫌がる」ことから、頭と尻尾、臓物もとって出した。