MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。

ニュース: 政治 政局政策地方行政写真RSS feed

福田首相止まらぬ中国傾斜 五輪開会式出席前向きの真意

2008.5.2 19:40
このニュースのトピックス福田内閣

 福田康夫首相(71)は2日、今年8月の北京五輪開会式への出席について、記者団に「まだ決めていないが、行けたらと思う」と述べ、情勢が許せば出席したいとの考えを表明した。首相が開会式に出席すれば、1988(昭和63)年のソウル五輪の竹下登元首相以来20年ぶり。ただ、国内では中国製ギョーザ中毒事件や長野の聖火リレーでの中国人留学生らの態度への反感が高く、国際的にもチベット問題への批判が強い。開会式出席は、低支持率にあえぐ首相にとってさらなる逆風を生む結果となる可能性もある。

 首相は同日夜にも6日に来日する中国の胡錦濤(こきんとう)国家主席(65)から開会式への招待があった場合、「そういう話があれば検討させていただきたい」と述べた。

 政府内では首相の発言について「人権問題に関心の薄い国、日本という国際イメージが定着しかねない」(政府関係者)という懸念の声が出ている。ただでさえ、首相はチベット問題に関して中国への理解と配慮を優先させる姿勢を見せてきたからだ。

 外務省にとっても首相の発言は、寝耳に水だったようで、同省幹部は1日、「親中派の首相でもこの時期に五輪開会式出席を言ったら、内外に与える波紋が大きいことぐらい分かっている」と指摘していた。

 胡主席への配慮であるにしろ、首相の対中傾斜ぶりは、官僚側の観測を超えていたということになる。与党内からも「首相が出席すれば、世界の笑いものだ」(自民党有力議員)との声も上がっている。

 中国は北京五輪の開会式に、各国の元首、首脳クラスを多数集め、国威発揚を図ろうと考えている。だが、人権意識が高い欧州の複数の首脳はすでに不参加の意向を示している。

 ドイツのメルケル首相、ポーランドのトゥスク首相やチェコのクラウス大統領らは不参加を明言。フランスのサルコジ大統領は、中国がチベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世と公式会談をすることを出席の条件としている。現役の首脳ではないが、日本の首相経験者の一人も周囲に「招待されても絶対に行かない」と述べている。

 一方、ブッシュ米大統領は出席の意向だが、議会側からは欠席を求める声が出ており、次期大統領候補らもそろって不参加を訴えている。韓国の李明博大統領は「隣国での開催なので開会式には出席したい」と表明している。

 国や首脳により対応は分かれるが、中国側に注文や条件をほとんどつけようとしない今回の首相の発言は、中国に助け舟を出した形だ。首相は3月29日には、北京五輪開会式のボイコット論について「声高に批判したり、オリンピックと関連させるようなことが、今の段階で適当かよく考えないといけない」と述べ、中国をかばう姿勢を見せ続けている。

 共同通信社が1、2の両日に実施した世論調査で、福田内閣の支持率は19・8%と、とうとう20%台を割り込んだ。今後もこれといった政権浮揚の秘策を見いだすのは難しい中で、首相が中国への対応を誤れば、支持率はさらに落ち込む可能性もある。

関連トピックス

PR
PR
イザ!SANSPO.COMZAKZAKFuji Sankei BusinessiSANKEI EXPRESS
Copyright 2008 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。