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窮余の一手 首相が「消費者庁」創設表明 (1/2ページ)
福田康夫首相は23日の消費者行政推進会議(座長・佐々木毅前東大総長)で、「政策全般にわたり消費者の視点から監視する強力な権限を有する消費者庁を来年度立ち上げる」として、初めて消費者庁創設の方針を表明した。内閣支持率の低迷で窮地に立つ福田首相にとって、支持回復に向けた「最後のとりで」ともいえる政策課題の実現で活路を開きたいとの思惑が見え隠れする。しかし、消費者庁に権限を奪われかねない関係省庁がさっそく抵抗している。 (酒井充)
消費者庁の青写真について首相は推進会議で、食品・製品の安全確保の所管は当然として、消費者関連法令の移管や被害者救済の新法検討、他省庁への是正勧告権の付与といった役割にまで踏み込んで示した。推進会議は5月末に具体的な制度設計を盛り込んだ最終報告をまとめる。これを受けて政府は秋の臨時国会で関連法案を提出する。
食の安全など消費者行政は「首相の大変強い思いがあるテーマ」(町村信孝官房長官)で、その熱意は他の政策課題の中でも突出している。首相は6回の推進会議の会合すべてに出席してきた。安倍晋三前首相の肝いりだった教育再生会議にはほとんど顔を出さなかったのと比べ取り組み姿勢は対照的だ。
首相が有識者会議の結論を待たずに、議論の半ばで細かく指示することは極めて異例だ。4月に入って内閣支持率は各世論調査で軒並み20%台に陥っており、こうした対応は「政権存続への危機感の表れ」(自民党中堅)とみられる。
1月に有識者会議が公務員制度改革の報告をとりまとめた際、首相は最後まで目立った意見を挟まず様子眺めに徹し、「決断できない」と批判された。それだけに首相は、「派手に見えないが、大事なことをしっかり組み立てていく」との持論を封印し、消費者庁創設で主導権をアピールする狙いもあるようだ。

