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【正論】日中の友好に条件をつけよ 平和・安全保障研究所理事長 西原正 (2/3ページ)
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経済が混乱すれば、海外投資が減り、失業者が増加して社会不安が大きくなる。またチベット問題は中国のメンツを汚すことになったし、胡錦濤国家主席を批判する絶好の材料になるであろう。外部からの中国非難は中国人を一時的には団結させるかもしれないが、チベット問題は中国内の権力闘争の引き金になるのではないか。
チベットの件で国際社会がいかに非難しても、中国は聞く耳を持たないであろう。指導者たちは、チベットの後にウイグル人、台湾人、そして場合によっては香港人の自治ないし分離独立が待っていることを恐れているからである。しかしアチェ、東ティモール、コソボなど、世界各地の同様の紛争が実証するように、異民族の自治要求は尊重した方が結局はコストを少なくして共存できる。胡錦濤主席のいう「和諧社会」(調和社会)はどこへ行ったのだろうか。中国のオリンピック開催資格を問う前に、中国の国連安保理常任理事国としての資格を問う必要があるのではないか。
長野の抗議は平和的に
胡錦濤主席は、5月初めと7月のG8サミットに来日することになっている。いずれの訪問でも、日本はチベット、ダルフール問題を取り上げる可能性を表明すべきである。そのことが日本の指導力を高める。
日本が「日中友好」を重視するがために、中国への批判を遠慮するなら、日本外交は原則のない弱腰外交、位負け外交との厳しい評価を国際社会から受けるであろう。また中国からも御しやすい国として見られるであろう。いや、すでにそう見られている。
来る4月26日に予定されている長野の聖火リレーでは、仏教界の人たちを含めて、日本人の抗議を整然と平和的手法で表明すべきである。

