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「JAPAiN」 福田政権で旧弊噴出 (4/4ページ)
■経済のカンフル剤
言うまでもないことではあるが、規制改革が日本経済に与える効果は大きい。
内閣府が1990年代に電気通信や運輸、エネルギーなど14分野で実施された規制改革の効果を試算したところによると、価格や料金の低下などによって利用者が受けた恩恵は、17年の時点で約18兆円以上に達した。国民1人当たり14万4000円になる計算だ。
例えば、7年に導入された自動車登録検査制度の規制緩和で車検整備項目が簡素化され車検期間も延長されたことにより、改革前の6年に比べて17年時点で8000億円もの費用が節約できたという。節約分が新たな消費や投資に向けられれば、経済刺激につながるのだ。
ひずみもある。5年から14年にかけてタクシー事業者の最低保有台数を引き下げ、免許制から許可制にするといった新規参入規制の撤廃に踏み切った結果、事業者の収益が悪化して、東京など各地で料金が値上げされ、利便性は低下した。
しかし、少子高齢化が進む日本では働ける世代の人口は減り、高い生産力や消費を維持するのは難しい。経済のグローバル化が進展し、中国など新興国との競争も激化しており、時代に合わない規制や政府の過剰な介入を排し、新システムを構築して成長の原動力にしなければならない。規制改革の意義はそこにある。
問題は、日本の規制改革がこれまで、米国などからの「外圧」に対応する形で進められてきたことだ。とりわけクリントン前米政権は、日本の貿易黒字拡大を理由に市場開放や規制緩和を強く要求、保険市場の自由化や持ち株会社の解禁などを迫り、それらの実現にこぎつけた。
だが、またもや「外圧」に尻をたたかれなければ動こうとしないというのであれば、日本は世界から取り残されてしまうだろう。
日本総合研究所の藤井英彦調査部長は「規制改革は完成してこそ効果が出る。途中でやめれば、効果が出ないどころか、逆に悪化することになりかねない」と改革停滞に警鐘を鳴らしてている。
(政治部 高木桂一 経済部 石垣良幸)


