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【主張】駐留経費特別協定 日米同盟を弱める民主党
日米同盟の根幹が揺らいでいる。在日米軍駐留経費の日本側負担に関する特別協定の期限が切れ、予算を執行できない空白が生じていることに加え、民主党がこれまでの賛成を一変し、反対に回ったことだ。
政権を担おうという政党が日本の安全保障の基軸である日米同盟を弱体化させようとしている。日本の信頼を失わせる無責任な政治行動といわざるを得ない。
衆院外務委員会は2日、3月末で期限切れとなった特別協定に代わる新たな特別協定の承認案件を自民、公明両党の賛成多数で可決した。民主党はこれまで2回の延長時には賛成していたが、今回は「削減が不十分」と反対した。3日に衆院を通過する。
参院では民主党などの反対多数で否決される運びだが、憲法により、協定(条約)の承認は衆院が優越され、承認される。
新協定成立までの空白分は、米軍が負担するものの、昭和53年に駐留経費の分担制度が始まって以来、初めての事態だ。
空白期間が生じたのは民主党などが徹底審議を要求したためだ。道路特定財源をめぐる与野党の対立も拍車をかけた。
新協定は今年度から3年間で光熱水費(現行年間253億円)を総額8億円削減することにしたものだ。日本側は負担増を抑えるため、新協定から光熱水費の算出方法を変えた。これまでは年間使用量に上限を設けて日本側が負担してきたが、今回からは上限を金額ベースにした。
国会では米軍基地内の娯楽施設に勤める従業員の人件費負担の是非や米軍家族住宅が1戸当たり平均4800万円かかったことなどが論議になった。石破茂防衛相は「在日米軍人に米国と同じ快適性を提供する」と述べた。
新協定には「米側による一層の節約努力」が明記された。無駄遣いなどは許されない。駐留米軍を受け入れている各国と比べ、日本側負担が割高であることも早急に是正しなければ、国民が納得するのは難しいだろう。ただ同時に日本を守る安全保障のコストであることも考えなければならない。
民主党は一昨年、「政権政策の基本方針」で「対等な真の日米同盟を確立する」と打ち出した。新特別協定は日米安保体制を円滑かつ効果的に運用するのに不可欠だ。これを否定してどうして「真の日米同盟」といえるのか。