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【安全保障読本】軍艦旗救った画家の良心 (1/2ページ)
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海上自衛隊のシンボル「十六条旭日旗」には秘話がある。海自で事件・事故が続いた、この時期だからこそ紹介したい。海上自衛官に、誇りを取り戻してほしいからだけではない。国民とメディアに「国軍」の重みを知ってもらいたいのだ。
日章から16条の旭光が出ている、きらびやかで、しかも雄雄しいこの旗はかつて大日本帝國海軍の「軍艦旗」であった。軍艦は国家の延長とされ、国外では不可侵権など大使館同様の特権を持つ。大きな権能を有する軍艦の証が軍艦旗である。今も昔も、軍艦旗を掲揚する艦艇に行き会った民間船は自らの国旗を少し下げ、元の位置に戻す、敬礼をする海の慣行がある。領海では各国の警察権が及ぶが、公海では伝統的に軍艦が“警察権”を担保してきた。そうした軍艦の役割に敬意を表しているからだ。
国内法上は「自衛艦」と呼ばれる海自艦艇も国際法上は軍艦として扱われる。当然、軍艦旗を掲げねばならないが、軍艦と呼べないため「自衛艦旗」と命名された。歩兵を「普通科」と呼ぶなど軍隊色を薄めるための小ざかしい詭弁(きべん)が戦後ずっと、日本語としてまかり通っている。
ところが、である。かくも屈辱的な境遇にあって軍艦旗は今も、海自艦艇に自衛艦旗として翩翻(へんぽん)と翻っている。
昭和29年7月の防衛庁・自衛隊創設を前に、防衛庁設置法や自衛隊法の研究を始め、旗章も全面見直しとなった。海自の前身・保安庁警備隊内外の意見を聞いた結果、軍艦旗復活が多数意見だと判明。