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【主張】予算成立 ガソリンでも混乱避けよ
一般会計総額約83兆円の平成20年度予算が成立したものの、2兆6000億円の歳入不足は避けられないという異常な事態を迎えつつある。
今月末に期限が切れる租税特別措置のうち、道路特定財源以外を5月末まで延長することで与野党は合意したが、肝心の揮発油(ガソリン)税の暫定税率の取り扱いでは一致せず、時間切れが濃厚だ。土地売買の登記や国際的な金融取引への減税措置を継続することにしたのは、経済活動や国民生活への影響を最小限にとどめようとの判断が働いたのだろう。
そうした判断を道路特定財源問題になぜ適用しようとしないのか。「何もしない政治」という汚名を返上するには、あと3日しか残っていない。
きわめて残念な小沢一郎民主党代表の会見であった。
小沢代表は、福田康夫首相が27日の緊急会見で行った21年度から道路特定財源を全額一般化する提案を拒否すると表明したうえ、党首会談についても「かみ合わないだろう」と述べた。
首相提案の道路特定財源の全額一般化は、民主党がかねて主張していたものだ。道路財源のでたらめな使い方などを国会で明るみに出して、首相提案を引き出したともいえる。これをつぶそうというのでは自民党の抵抗勢力に加担することにならないか。
強調したいのは民主党の暫定税率廃止の要求に無理があることだ。廃止により国と地方を合わせて2兆6000億円の財源が消えるが、民主党は国の直轄事業負担金制度の廃止などによって国がすべて調整する−としている。具体的な裏付けに乏しく、全国知事会からも「本当に一生懸命に研究して出している案ではない」(麻生渡会長)と指摘されている。
要するに小沢代表は暫定税率を期限切れにし、ガソリン価格を25円下げることを政局の争点にして衆院解散・総選挙に持ち込むことをすべてにおいて優先するという考えのようだ。党内の求心力を維持する狙いもあるのだろう。
小沢代表は「2兆6000億円の事実上の減税対策になり、庶民の暮らしを救う」というが、逆に混乱必至で、国民生活を政争の具にする批判は免れない。
宮城、山形など5県の知事も事態打開を求める緊急声明を発表した。国民の多くの声を代弁したものと真摯(しんし)に受け止めてほしい。