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【正論】チベット騒乱 「日中友好」も極めて微妙に 国際教養大学理事長・学長 中嶋嶺雄 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:チベット
中国が国威発揚の絶好の機会ととらえる北京五輪まで4カ月余というこの時期に、チベットで衝撃的な騒乱が発生、中国当局の無慈悲な制圧に対して、世界的な怒りが集まっている。
チベット自治区の首都ラサで3月10日以来発生した反乱では、軍や警察の発砲で多数の死者や逮捕者が出たと報じられた。中国当局は例によって厳しく報道管制し、死者数もごく少数だとしているが、騒乱は周辺の四川省や青海省、甘粛省などのチベット族自治州にも広がり、事態はきわめて深刻な様相を呈している。
インド北部のダラムサラに亡命しているチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世は、16日の記者会見で「文化的虐殺が起きている」と中国に強く抗議していた。
周知のように中国は1950〜51年、朝鮮戦争に世界の注目が集まっている中、「チベット解放」という名の侵攻と占領を行った。1965年以後は、チベット自治区として今日にいたっている。
チベット人はもちろん一貫してそれに抵抗してきた。そのピークが59年の「チベット動乱」である。しかし、中国の人民解放軍は徹底的な弾圧を加えた。富裕層や地主らを公衆の面前で銃殺に、あるいは生き埋めにし、僧侶を撲殺、焼殺するなどして、動乱を鎮圧したという。多くのチベット人が難民としてインドに逃れ、ダライ・ラマ14世もヒマラヤを越えての亡命を余儀なくされた。
≪犠牲者は累計120万?≫
当時、中国語を学ぶ学生だった私は、北京放送が「(チベットを所管する)譚冠三将軍が道中のダライ・ラマと友好的に書簡を交わしている。彼は亡命したのではなく、帝国主義者とチベットの反動分子に拉致されたのだ」などと虚偽の放送を盛んに流していたのを覚えている。

