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【主張】中国ギョーザ事件 首相発言に疑問呈したい

2008.3.1 03:52
このニュースのトピックス主張

 中国製ギョーザの中毒事件をめぐり、福田康夫首相が中国側の捜査への取り組みについて「非常に前向きだ」と述べた。国民の生命、財産を守ることを最大の責務とする日本の首相として耳を疑う発言だ。撤回を求めたい。

 首相発言は、中国公安省が中国国内での毒物混入を否定し、日本側に非があるというような見解を示したあとのタイミングで出た。

 日中が協力して原因を突き止め、再発防止に努めるのは当然だ。だが、中国側は真相解明に後ろ向きである。

 直ちに反論すべきなのに、先方の言い分を評価するようでは、「消費者が主役の行政」は絵空事にみえる。トップとして中国にどういうメッセージを発すべきかを再考すべきだろう。

 今回の事件で、中毒ギョーザを製造した「天洋食品」工場の製品に対し、どうして輸入停止措置をとらないのか、という疑問の声は与野党を問わずにある。真相解明に不誠実な中国側の態度が変わらないなら、政府としても明確な措置をとる必要があろう。

 すでに、舛添要一厚生労働相が食品衛生法に基づく輸入禁止措置の可能性に国会答弁で言及している。食品衛生上の危害の発生を防ぐため、「特に必要があると認めるとき」に発動可能な方法だ。ただ、現実には当該製品の輸入が止まっており、直ちに発動の必要はないとも考えているようだ。

 BSE(牛海綿状脳症)感染牛の問題では、食品安全委員会の下で米国産牛肉の輸入停止措置が約2年間とられた。再開後、一部に危険部位が混入していたため、改めて輸入を止める対応もとられた。

 国民の食の安全を守るため、内閣としてしかるべき措置を講じるのは当然のことだ。輸入停止により、安易な妥協はしないという姿勢を中国にアピールする効果もあろう。

 福田首相は就任前、靖国神社参拝問題で「相手が嫌がることをあえてやる必要はない」と、中国、韓国の立場を優先させる考えを口にしていた。ギョーザ事件でも、中国にとって耳の痛いことは言わないつもりだろうか。

 この問題をないがしろにしたまま、4月に胡錦濤国家主席を迎えても、日本国民が心から歓迎できる状況にはなるまい。早期打開に動くべきだ。

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