ニュース: 政治 RSS feed
内閣危機管理監にも連絡遅れ 防衛省の責任追及の声強まる イージス艦衝突
イージス艦衝突事故に関する情報伝達が遅れた問題で、町村信孝官房長官は20日夕の記者会見で、内閣の危機管理を統括する野田健内閣危機管理監や、平成15年の閣議決定で関係省庁が緊急事態発生時に直ちに報告すると義務付けられている内閣情報調査室への報告が事故発生から約1時間40分後だったことを明らかにした。防衛省の危機管理能力の欠如が新たに露見したことになり、野党だけでなく与党からも防衛省の責任を問う意見が出ている。
事故は19日午前4時7分に発生。町村氏によると野田危機管理監や内調に報告が入ったのは午前5時50分だった。政府はこれを受け、5時55分に首相官邸内の危機管理センターに情報連絡室を設置したが、福田康夫首相への連絡は連絡室ができた後の6時だった。
石破茂防衛相は20日夕の自民党国防関係合同会議で、連絡体制に関する防衛事務次官通達に関し、各幕僚長から直接、防衛相に伝えられる形に改めた19日の改正にとどまらず抜本的な見直しに着手していることを明らかにした。ただ、与野党では石破氏や防衛省・自衛隊幹部の責任を問う声が強まっている。
公明党の北側一雄幹事長は同日の記者会見で石破氏の責任問題について「原因究明、再発防止をしっかりやることが一番の責任だ」としたものの「処分はあってしかるべきだ」と指摘した。
民主党の鳩山由紀夫幹事長は20日午後、静岡市内で記者会見し、イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故について、石破茂防衛相が責任を取って辞任すべきだとの考えを示した。他の野党も防衛相の責任を追及する姿勢を強めており、野党側は参院で閣僚の問責決議案を可決できる過半数の議席を背景に石破氏の辞任を求めていく考えを示している。
鳩山氏は会見で「イージス艦に大きなミスがあった」と指摘したうえで、石破氏について「責任の大きさを考えれば職にとどまるのは難しいのではないか。党としての意思ではないが、閣僚を辞めるべきだ」と述べた。
同党の外務防衛部門会議でも、防衛省や自衛隊の初動態勢の遅れなどについて「省内のたるみが原因」「今後、イージス艦に関する調達は認められなくなる」との批判の声が上がった。
一方、共産党の志位和夫委員長は20日、記者団に対し、「防衛相の責任を厳しく追及していきたい」と語った。また、社民党の福島瑞穂党首も「防衛相の罷免を要求していきたい」との考えを示した。