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【主張】空港外資規制 安全保障の議論が重要だ

2008.2.7 02:57
このニュースのトピックス主張

 空港管理会社への外資の出資を規制する空港整備法改正案をめぐって政府・与党内の議論が紛糾している。「政府が成長戦略の柱の一つに掲げる対日投資拡大方針に反する」との意見が続出しているためだ。

 日本経済の活性化のためには、海外からの直接投資を積極的に受け入れることは必要だ。大事な点は安全保障に関する議論を深めることだ。

 この法案は成田や羽田空港などの主要施設運営会社を対象に、外資が保有する株式の割合を3分の1未満に抑えるなどを柱としている。

 その理由として、国交省は、「空港の経営権を外資が握ると安全保障上の懸念が生じかねない」と主張する。羽田空港のターミナルビルを運営する日本空港ビルデングの株式の約20%を豪州系ファンドが握っていることが規制論のきっかけになった。

 これに対して、渡辺喜美金融担当相や大田弘子経済財政担当相らは、「安全保障、危機管理の観点で外資規制以外に方法はないのか。議論を尽くさないまま外資はだめだということになると、日本は閉鎖的だというイメージを(海外に)与えかねない」と反対している。政府の規制改革会議も異例の反対声明を出した。

 だが、安全保障と外資導入促進は対立する問題ではない。政府は成田空港を上場させ、株の売却益を得る方針だが、外資に買収されるリスクを減らすには非上場とする方法もある。

 安全保障にはさまざまな局面が考えられる。有事法制である武力攻撃事態法では自衛隊が必要な航空機の航行措置を取ることが認められている。日米安保条約では米軍に対する施設の使用が許される。

 こうした安全保障の根幹である有事の対応に、外資導入で支障が出ないようにすることが大事だ。

 世界のM&A(企業の合併・買収)の主体となっているファンドの中には国家が資金の出し手になっている場合も多い。外資の中身も一段と複雑になっている。ドバイの国営会社が米国内の港湾運営・管理会社の買収に乗り出した際に米議会が阻止した例もある。経済の合理性とともに、国益の観点から有効な法規制の在り方を十分に議論することが重要である。

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