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【主張】首相年頭会見 現実的な政策で道筋示せ
福田康夫首相は年頭の記者会見で、「生活者や消費者が主役」となる政治への転換を強調し、今月発足予定の社会保障政策を検討する国民会議では、年金制度のあり方も含め、秋までに議論をとりまとめる意向を表明した。
社会保障政策に対する国民の不安の一つは、安定的財源となる消費税の行方にある。首相が自らこの議論にも道筋をつけようという意欲を示したものなら、歓迎したい。
就任後の100日間について、首相は「思った通りに事が運ばなかった」と率直に認める一方で「何を打破すべきか」は明確になったと述べた。その上で示した「生活者重視」路線だというなら、本気なのだろう。
ただ、「政治は生活だ」と唱えてきた民主党の後追いでは物足りない。財源面で疑問が指摘される民主党の公約に比べ、より現実的な政策を打ち出すことが求められる。
首相は外交面で、テロとの戦いへの復帰に向け、インド洋での海上自衛隊による補給活動再開の重要性を強調した。さらに、自衛隊派遣に関する恒久法を「積極的、迅速に活動する体制のため」と位置付けた。法整備に意欲を示したものとして評価したい。
首相は通常国会前の内閣改造は見送る考えも示した。そうであれば、現在の陣容で当面する課題を着実に解決する道筋を示すよう各閣僚を指揮し、難局を乗り切ってもらいたい。
生活者重視の政策を具体的に立案、実施するには、民主党との協議が欠かせない。民主党は社会保障政策の国民会議への参加を拒んでいるが、議論に実効性を持たせられるよう、首相は引き続き参加を呼びかけるべきだ。
臨時国会では昨年、改正被災者生活再建支援法などの法律が政党間協議を経て成立したが、通常国会にも多くの生活関連法案が控えている。
首相は、小沢一郎民主党代表との党首会談で取り上げた大連立の議論を、直ちに再開することには慎重な構えを見せたが、「政策実行するためにどういう体制が望ましいかをまず考えたい」という見解も述べた。
党首討論でも党首会談でも良い。国会攻防が本格化する前に、重要政策や国会のあり方について、両トップが率直に語り合うことを求めたい。