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【主張】首相の言葉 その重み再度かみしめよ

2007.12.18 03:43
このニュースのトピックステロ特措法

 案の定、国民の反発を招いた。自民党が参院選大敗を喫する原因になった年金記録問題をめぐり、福田康夫首相や閣僚が当時の公約をほごにするような発言を相次いで口にしたのを受け、内閣支持率が急落している。

 防衛省の不祥事が相次いだことも下落要因のうちだろうが、政府の最高責任者の不用意な発言は、指導力や緊張感の欠如を印象づける。

 国政は臨時国会が年をまたいで再延長される異例の事態を迎えている。新テロ対策特別措置法案の成立を図る上で欠かせない対応だが、責任者が国民の信を失う発言をしているようでは、政策の重要性を説いてもしらじらしく響こう。公約は誤解を招いたと首相は謝罪したが、猛省を求めたい。

 いわゆる宙に浮いた5000万件の年金記録について、参院選前、当時の安倍晋三首相は「最後の1人にいたるまでチェックし、正しく年金を支払う」と訴え、自民党は「すべて1年間で統合できる」とチラシに書いた。

 年金記録問題は来年3月までに解決する。国民はもっぱら、政府・自民党がそう公約したと受け取ったろう。

 ところが、先週になって舛添要一厚生労働相は「記録統合作業はエンドレスで、できないこともある」と言い出し、町村信孝官房長官は「選挙中だから簡素化して言った」と説明した。福田首相は「公約違反というほど大げさなものか」と開き直った。

 発言直後、フジテレビの「報道2001」が13日行った世論調査では、内閣支持率が1週間で11ポイント下落し、他の調査でも同様の傾向がみられる。

 首相は「結果が出たものをとやかく申し上げてもしようがない」と、支持率下落を気にしないそぶりを見せるが、民主党は「早期解散で出直すしかない」と敵失に勢いづいている。

 和解交渉が難航している薬害C型肝炎訴訟への対応も、福田内閣にとって重い課題だ。首相が「行政の仕方にも問題があった」と、早々と政府の責任を認める発言を行い、原告側の期待をふくらませた面はなかったか。

 本人が考えている以上に、国民や関係者は首相の言葉に耳をそばだてている。常識から外れた発言が口を突くようでは、政治になるまい。「空気を読む」以前の問題である。

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