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【正論】防衛省の全てを見直す好機 帝京大学教授・志方俊之 (1/3ページ)
守屋問題では「政治不在」の責任も
≪3年間で防衛大臣が6人≫
テロ特措法の期限切れで酷暑のインド洋で6年近く給油活動に当たった海上自衛隊が帰国を命ぜられた。わが国がおろそかにしてきた防衛政策が今、その欠陥である曖昧(あいまい)さを曝(さら)け出したのである。
政治的に微妙で外交的に急ぐ必要があったから当初、特措法で切り抜けたのは分かる。しかし、それから何年たっても、しっかりとした恒久法を作らず、最近3年間で6人の防衛大臣(長官)が代わるという状況が続いたのだ。政局が動いて内閣が代わっても外務大臣と防衛大臣だけは頻繁に代えてはならないのだ。
二言目には「文民統制」と言うが、政治不在のままでは、防衛官僚にその真意を明確に自覚させることは難しい。
政軍関係について外国では政治優先(Political Leadership)という表現を使っている。これは政治が軍事に優先するということで、わが国ではなぜかこれを文民統制(Civilian Control)と呼んでいるから、その意味を誤解する者が出てくる。
≪文民統制を誤解する職員≫
そうなると、防衛官僚の中に、文民統制とは背広を着た官僚が制服を着た自衛官を統制することだと思い込む者が出てくる。しばしば制服組と内局官僚間の確執を問題視する向きもあるが、現実には、マスコミが興味本位に取りざたするほどではない。
制服組はこれを仕事を進める上での「秩序」と受け止め極めて冷静に対応している。
制服自衛官には激しい異動があり、しかも中央を離れることが多い。第一線部隊での教育訓練、災害派遣、海外での活動に忙しく、政治に対して細部まで説明するほどの余裕はない。
したがって、背広組の防衛官僚が政治との接点に立ち、予算を取り、装備を取得し、施設を整備し、これらを維持・管理するのが当然なのである。

