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【正論】日米同盟 「一極主義」は日本こそ問題だ 慶応大学教授・阿川尚之 (1/3ページ)
小沢民主は「多極主義」を装うが…
≪総理の決意は実行可能か≫
福田総理訪米で、日米関係はとりあえず落ち着きを取り戻した。報道によれば、福田、ブッシュ両首脳は同盟の重要性と強化の必要性を再確認した。総理はインド洋での補給活動早期再開のため法案成立に全力を尽くすと言明。一方ブッシュ大統領は、北朝鮮のテロ支援国家指定を簡単には解除しない、拉致問題は忘れないと発言。両首脳は日米間の交流拡大にも同意した。
参議院選挙での与野党逆転から、防衛省をめぐる一連の疑惑まで、最近の国内政治状況はインド洋での海自補給活動を中止に追い込み、わが国安全保障政策の手足をしばっている。
一方、大統領選挙まで1年を切った今、イラク問題に全精力を注いできたブッシュ政権も、外交政策にかつてのような明確さがない。北朝鮮をめぐる政権内の意見に揺らぎが見られるのは、その表れだろう。
こうした不透明な状況下、日米首脳が直接会い同盟の根幹を折々の政局によってぐらつかせないという強いメッセージを送ったのは、大きな意味がある。しかしこの決意をわが国は実行できるのだろうか。
今回の会談では突っ込んだ議論をしなかったようだが、日米間に存在する個別問題についてわが国の立場の本音を探ると、はなはだ心もとない。
≪油断すれば貯金なくなる≫
インド洋での補給活動再開に努力するが、いつになるかわからない。参院が新法を否決したら衆院で再可決するかどうか、慎重に考えたい。在日米軍駐留経費負担については、財政状況が苦しい折、減額せざるをえないかもしれない。普天間基地の県内移転と海兵隊司令部グアム移転は、まだ時間と金がかかる。理解してほしい。
拉致は重大な人権侵害問題だから、その解決なしに北朝鮮のテロ支援国家指定を解除すべきでない。しかしミャンマーの人権抑圧問題に対処するにあたり、制裁強化によって同国政府を追い詰めるのはよくない。理解してほしい。

