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【主張】道路特定財源 どこへ行った一般財源化

2007.11.15 03:18
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 揮発油税など道路特定財源の一般財源化が有名無実化しようとしている。国土交通省のまとめた今後10年間の道路整備の中期計画素案により、すべてが道路に使われかねないからだ。年末の予算編成に向け、改めて一般財源化の基本に立ち返らねばならない。

 小泉純一郎政権が着手したこの問題は、安倍晋三政権下の昨年12月、今年度末に期限がくる上乗せ暫定税率を維持しつつ、税収の使途を道路整備に特定している現行法を改正するとした。いわゆる一般財源化である。

 ただ、その対象を「道路歳出を上回る税収」とし、道路歳出規模の策定を今回の中期計画に委ねた。つまり、一般財源化できる余剰税収は歳出規模次第というあいまいさだった。

 その中期計画は地域の自立・活性化などを理由に歳出規模を10年間で65兆円、うち国費を32・5兆円とした。そして国税分の税収を暫定税率を維持する前提で31兆〜34兆円と見込んだという。これでは歳出と税収がほぼ同じで一般財源は捻出(ねんしゅつ)できない。

 なぜ、こんな姿になったのか。「一般財源化は暫定税率の廃止が前提」とする自動車業界などの声を意識した面もあろう。だが、最大の理由は参院選の与党大敗で自民党道路族の発言力が増したことにある。

 彼らは公共事業や道路予算の削減が敗因とし、福田康夫首相も一般財源化に消極姿勢を示した。高速道路の無料化や暫定税率廃止を主張している民主党との選挙対策競争も、こうした流れに拍車をかけたといえる。

 しかし、特定財源は道路が全国の隅々まで整備されて役割を終えたのに、無駄な道路建設に使われてきた。これを社会保障費などにも使える一般財源にすれば、財政再建に貢献し将来の増税幅の圧縮につながるのである。

 税の性格も国民皆ドライバー化で普通税に近い。環境への負荷を考えれば、一般財源化したまま一部を近い将来、導入も予想される環境税に組み替えることだってできるのだ。

 今回の中期計画は、こうした可能性をすべて封じてしまうことになる。それは小泉政権が着手した構造改革路線の否定をも意味する。選挙対策にとらわれている場合ではない。福田政権には抜本的な再考を求めたい。

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