ニュース:政治 RSS feed
【産経抄】10月11日
このニュースのトピックス:福田内閣
その発言を韓国の盧武鉉大統領が、どんな表情で受け止めたのかは、わからない。南北首脳会談に同行して訪朝した韓国の大学教授は、両首脳のやりとりを明らかにしただけだ。福田康夫首相のメッセージを伝えた盧大統領に対し、北朝鮮の金正日総書記は「拉致日本人はこれ以上いない」と述べたという。
▼もとより、受け入れられるはずがない。北が伝えてきた横田めぐみさんの「死亡」の状況は矛盾だらけ。その遺骨も真っ赤な偽物だった。今月5日、めぐみさんの43歳の誕生日を祝ったばかりのご両親、滋さんと早紀江さんの憤りを思うと、胸が痛くなる。
▼それにしても、福田首相は、頼みがいのない人にメッセージを託したものだ。盧大統領という人は、拉致日本人どころか、韓国人拉致被害者の帰還にもそれほど熱意がみられない。首脳宣言には大型経済支援について、具体的な記述があるのに、拉致問題にはまったく触れていなかった。
▼折も折、日韓問題についての多くの著書がある韓国人女性評論家の呉善花(オソンファ)・拓殖大学教授が、韓国入国を一時拒否されたと、小紙の黒田勝弘ソウル特派員がきのう伝えていた。韓国で「親日派」の烙印(らくいん)を押されている呉さんは、これまでもさまざまないやがらせを受けてきた。
▼当局が、「反韓国的な活動」を理由に帰国を認めないとなると話が違う。北朝鮮並みの暴挙ではないか。その呉さんの著書のひとつ『「反日・親北」韓国の暴走』(小学館)にこんな一節がある。
▼「国内親日派の一掃と親北統一が、韓国現政権最大の政治課題である。その方向で南北国家連合が成立すれば、これまでになく強固な反日民族主義国家の登場となるのは明らかだ」。盧政権が、図星をつかれたからだろうか。