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【主張】テロ新法 民主党は対案を示す時だ
テロ対策特別措置法に代わる新法案の骨子が固まった。現行の特措法は11月1日に期限切れとなる。インド洋での海上自衛隊の補給活動の空白を少しでも小さくするため、政府・与党には法案化を急ぐとともに、早期成立を図ることが求められる。
新法案では活動内容や補給先が限定されそうだ。延長に反対する民主党の理解を得るためだというが、テロとの戦いに参加し、必要な法律を制定する本来の趣旨が揺らいではなるまい。
民主党は年金保険料流用禁止法案など独自の立法に熱心だが、今国会の焦点となる補給活動問題にこそ、明確な対案を示すべきである。
新法案には、海自を含む多国籍軍が取り組む海上阻止活動への謝意を表明した、9月の国連安保理決議1776が、新たに活動の根拠として盛り込まれる。現行の特措法にある捜索救助や被災民支援の活動は外し、他国艦船への給油・給水に限定する。
対イラク作戦に従事する米空母に、補給艦を経由して間接給油した可能性が指摘されており、こうした転用疑惑を払拭(ふっしょく)するため、補給艦への給油は行わないことも検討するという。国会対策上、必要としても、これまでの活動の意義の否定につながらないか。
一方、テロリストの攻撃など、現場海域で不測の事態が生じた場合の対応は明確に定められていない。特措法が抱える問題点は置き去りのままだ。
文民統制にからめて活動に制約を加えようという発想が、与党内にはあるようだ。十分な能力の発揮を期待される自衛隊の手足をしばるのではなく、派遣や撤退の判断を政治が責任を持って行うことが基本のはずだ。
民主党は平成13年の特措法制定時、国会承認の規定をめぐり政府と意見が一致せず、法案には反対したが、テロとの戦いは必要であるとして、その後の国会承認に応じた経緯がある。
小沢一郎代表が率いた旧自由党と民主党が合流する前のこととはいえ、今も同じ考え方を持つ議員は少なくないはずだ。補給活動は「憲法違反」だと結論づけるのは議論不足だろう。
仮に賛否が変わらないとしても、自衛隊派遣全体に関する恒久法論議を打ち出し、政府・与党と安全保障政策を競い合うことが有益ではないか。