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【やばいぞ日本】第3部 心棒を欠いている(3) (3/3ページ)

2007.9.29 06:41
このニュースのトピックスやばいぞ日本

 外国の武装部隊の不法行為を排除する強制措置は、国際法上、正規の武装部隊が受け持つのが世界の常識だが、日本だけが違うのである。

 排除規定があるのは領空侵犯だけだ。自衛隊法84条に基づく対領空侵犯措置は、侵犯機に対し、着陸や退去のための「必要な措置」を講じるとしているが、肝心の武器使用基準はあいまいだ。

 これは本格的な武力行使となる防衛出動以外の武器使用は、相手の攻撃の程度に応じた反撃しか許されない「警察比例の原則」が適用されているからだ。パイロットが武器を使用できるのは正当防衛・緊急避難に限られる。相手の攻撃を待って、対処するしかないことが、いかに過重な負担を最前線の隊員に強いていることか。

 このことを自衛隊員は身にしみて感じているからこそ、相手につけこまれないような精強な組織を作り上げるのだという。

 陸上自衛隊イラク復興支援群長だった、番匠幸一郎陸将補(幹部候補生学校長)は帰国した直後の2004年夏、こう語った。

 「自分たちが脇をしっかり締めて、われわれを襲ったら痛い目に遭うぞ、という構えをしっかりみせることが重要だという態度で臨んだ」

 こうした奇っ怪な防衛の現実を見直すべきだとする超党派の「新世紀の安全保障体制を確立する若手議員の会」(武見敬三代表世話人)は2001年末に設立されて以来、専守防衛の考え方の再構築や安全保障法制の再検討が急務だ、などと訴えてきた。

 民主党内でも、細野豪志、長島昭久両氏によって、「武器使用基準をめぐっては任務防護を含む『マイナー自衛権』(注)を認め、国際基準に合わせるよう政府解釈を変更すべきだ」とする報告が、2004年12月の領土及び海洋権益プロジェクトチームで了承された。

 ただこれらは問題提起にとどまっている。日本の領土、領海、領空を守るための実効的な法整備は据え置かれたままだ。抑止力が機能しているかどうかを試される事態は悪夢であることを、日本人は拉致事件で気が付いたのではなかったか。(中静敬一郎)

【用語解説】マイナー自衛権

 部隊などが任務遂行にあたって行使する自衛権。「部隊自衛」ともいわれ、国際社会が認める平時の自衛の概念である。

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