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【やばいぞ日本】第3部 心棒を欠いている(1) (2/4ページ)
このニュースのトピックス:やばいぞ日本
東京・丸の内の日本郵船本社には、現地から「本船がやられた」との無線連絡が入り衝撃が広がった。ほぼ同時に防衛庁情報本部も事件をキャッチした。
タンカーは船体を銃弾でえぐられ、鉄製ドアが吹き飛ばされただけで済んだ。しかし、この自爆テロで、多国籍軍のうち米海軍兵2人と沿岸警備隊員1人が死亡した。タンカー・テロは阻止されたが、手痛い犠牲者を出してしまった。
その数日後、国際テロ組織アルカーイダに関係するザルカウィ容疑者の犯行声明が出た。彼らはタンカーを狙えば原油価格が高騰し、西側の主要国が耐えられなくなると信じている。
ペルシャ湾内には「高鈴」を運航する日本郵船を含め、日本関連のタンカーだけで常時40〜50隻がひしめいている。日本郵船の安全環境グループ長、関根博さんは「多国籍軍が警戒していなければ、とてもバスラ沖には近づけない」と語る。
他方、供給側のイラクは国家予算の90%を石油の輸出に頼っており、これらのターミナルが使えなくなれば国の再建は困難になる。
そこで多国籍軍は、「高鈴」事件以降、石油積み出しターミナル周辺に一般の船が許可なく入れないよう半径3000メートル以内に警戒ゾーンを設けた。海域の安全は、日本など原油の供給を受ける受益国にとっても、供給国のイラクにとっても生命線なのだ。
多国籍軍はこれら海上テロを阻止するために、ペルシャ湾からインド洋にかけ3つの部隊に分けて「テロとの戦い」の任務についている。このうち「高鈴」が狙われたのは、地図上で赤色に塗られたペルシャ湾の最深部である。