ニュース: 政治 RSS feed
【やばいぞ日本】第1部 見えない敵 番外(完)底知れぬ「中国株式会社」 (2/3ページ)
米情報関係者用に作成された部内資料「04年版情報脅威ハンドブック」によれば、中国のスパイ活動の対象は、軍事技術にとどまらず、一般中国企業が関心を有する汎用先端技術にも及んでいる。「最近では米捜査当局が捜査に着手した事件のほぼ半分が中国絡み」との衝撃的な記述もみえる。
今や米政府・議会は中国の官民一体となった大規模な情報収集活動に神経を尖(とが)らせている。
1980年代後半から米国で一世を風靡(ふうび)したあの悪名高き「日本株式会社」論。当時日本は、政官財界が一体となって戦略産業を保護し、不透明な商慣行によって米国の競争相手を次々と排除する「国家主導型インサイダー経済」と厳しく批判された。
それから20年。今度は米中間で同じような貿易摩擦問題が表面化しつつある。そこに登場しているのは、昔の日本以上に国家主導の不公正経済であり、強力かつ底知れない「中国株式会社」といえる。日本がこの株式会社にのみ込まれないという保証はない。
■カギは国家の「体力」回復
筆者は2000年秋から3年半近く、北京に在勤(公使)して、「中国株式会社」の存在を確信した。
この株式会社は、共産党一党支配の下、政治・官僚・産業が一体となって、エネルギー、コンピューター、航空・自動車といった戦略産業の育成に努めている。強力な軍隊を維持し、国内市場は今も不透明だ。
世界貿易機関(WTO)加盟後も、中国では経済活動すべてに人為的影が付きまとう。市場の「見えざる手」に任せるどころか、逆にこれに挑戦しているかのようだ。中国で長くビジネスを手掛ける日本人は口をそろえて「中国での商売には見えない壁がある」と言う。
規則は突然変更され、政治的コネのない商売は成り立たず、そのルールも実に不透明である。まるで13億人の「政商」を相手に商売しているようなものだ。