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「淀川水系、堤防強化はダムより1000億円余計にかかる」近畿地方整備局が反論へ (1/2ページ)
国土交通省近畿地方整備局は、淀川水系4河川の全区間に、ダムを整備せず「耐越水堤防」を整備した場合、最大計約3650億円の費用と最長約115年の期間がかかるとの試算をまとめた。計画中の3ダム設置費用の約2740億円より約1000億円高い。淀川水系の河川整備では、諮問機関の「淀川水系流域委員会」が「ダム代替案に関する事業費の明示がない」として計画原案の見直しを求める意見書を提出している。整備局は13日に試算を提示し、ダム整備の合理性を主張する方針だ。
洪水で堤防から水があふれると、堤防外側が最下部から削られる。破堤の75%はこの「越水」が原因。このため、堤防外側にブロックなどを敷設する耐越水堤防が研究されているが、国内ではまだ4カ所の試行にとどまっている。
整備局の試算は、淀川(両岸計69キロ)、宇治川(同25キロ)、桂川(同27キロ)、木津川(同53キロ)の全区間を耐越水堤防に強化したうえ、幅1メートルで用地買収すると仮定した。その結果、淀川約850億〜1450億円▽宇治川約300億〜550億円▽桂川約350億〜600億円▽木津川約600億〜1050億円−と最大で計約3650億円が必要。整備期間は、淀川で職員数が現体制の3倍なら約35年、現体制なら80年とし、3河川も同様に約45〜115年がかかるとわかった。
整備局は昨年12月、淀川水系3ダムについて、計2740億円となる概算事業費を公表している。流域委では専門家が20回以上の審議を行い、「大戸川ダムは200年に1度の大洪水でも淀川の水位を19センチ下げる効果しかない」などと指摘。さらに「ダムの必要性や緊急性の検討には、耐越水堤防などと組み合わせた事業費を明示した上での総合的な判断が不可欠だが、現時点では不十分」として、「ダム建設は適切でない」と結論づけた。