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10年目のほころび 石原都政 早急に立て直しを (1/2ページ)
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新銀行東京に対する追加出資をめぐる問題の背景には、石原慎太郎都知事の銀行経営に対する見通しの甘さと、10年目を迎えた“石原流”都政のほころびも見え隠れする。
「どこかに引き継ぐとしても、そんなに簡単じゃない。持参金を用意しなきゃいけないだろう」。今年1月31日、都庁知事執務室。石原知事は電話口でこう語気を強めた。相手は元都副知事の大塚俊郎氏(現新銀行東京取締役会議長)。新銀行設立時に出納長として当初計画(マスタープラン)の作成を指揮した人物だ。
大塚氏は約1時間にわたり、新銀行が今年3月末で累積赤字が1000億円を突破することを説明し、400億円の追加出資の必要性を訴えた。
「とうとう来るべきところまで来た。調べてみたら経営がむちゃくちゃだ」。電話後、石原知事は険しい表情で側近にこう語った。
同行の内部報告書では、旧経営陣のずさん融資を経営悪化の原因と指摘したが、実は監視を行うはずの都のチェックも不十分だった。都庁内では「知事案件」として扱われ、関与は幹部の一部に限られた。都議会でも自公民が設立時に賛成したことで、赤字が拡大しても真剣な議論をしてこなかった。
石原知事が都政に登場してから10年目となった。この間、国にも歯に衣(きぬ)着せずに物申す姿勢と、強力な指導力で脚光を浴びてきた。しかし、3選を目指した昨年4月の都知事選では、かつて「存在価値が失われた」と切り捨てた政党、自民党に頼り、都政運営でも気を配るケースが増えている。