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【主張】新銀行東京 追加出資の再考を求める

2008.3.26 03:12
このニュースのトピックス地方自治

 都議会はまた、税金の無駄づかいを許すつもりなのだろうか。経営が悪化している新銀行東京に対して400億円を追加出資する予算案が過半数を占める都議会与党の自民、公明両党の賛成で近く可決される見通しだ。

 当面の経営破綻(はたん)を回避するためだというが、新銀行の現状を見る限り、問題の先送りとしか映らない。清算を含め、改めて再考を求めたい。

 都議会の与党は付帯決議付きで追加出資に賛成することで合意した。付帯決議は「400億円が棄損されないように再建に全力を挙げる」「再度の追加出資を認めない」「外部委員会を設置して監視する」という3項目である。

 しかし、この決議自体、賛成ありきの理屈付けでしかない。

 新銀行は資本金1000億円を出資して平成17年4月に開業したが、平成20年3月期末の累積損失が1016億円にのぼると予想されている。わずか3年で資本金を全額使って損失の穴埋めをしなければならなくなった。

 しかも、新たな不良債権の発生に歯止めがかかっていない。融資残高を4分の1にし、店舗を1カ所に縮小する再建計画案で事業を継続していけるのか。銀行間の融資競争は激しい。新銀行が存続しないと中小企業が困るという都側の主張は根拠が希薄だ。

 経営悪化の責任追及も新銀行が提出した調査報告書をうのみにし、経営責任を仁司泰正元代表ら旧経営陣に押し付けただけで終わった。なぜ、都議会は仁司氏らを呼んで聴取しないのか。これでは「破綻した融資先を紹介したことが発覚することを恐れたから」と疑われても仕方がない。

 与党は石原慎太郎知事の責任も不問にした。新銀行は知事が再選時に公約として掲げ、自ら主導して設立した銀行である。ずさんな経営を放置していた責任を問われると、知事は「銀行を健全に立て直すことが自らの責任」と語るだけである。与党がそれを無批判に受け入れたのでは、チェック機能は働かない。

 金融庁は銀行法に基づく報告を頻繁に求め始めている。検査に入って資産査定を厳しく行えば、さらに税金投入が必要になる事態も考えられる。これでは都民は到底納得できまい。それを知事はどう考えるのか。

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