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高齢者虐待を防げ!! 司法書士が財産を管理 (1/2ページ)
■成年後見人→早期発見に効果的
高齢者が家族らから暴行を受けたり、勝手に財産を処分されるといった虐待が社会問題になりつつある中、司法書士が認知症のお年寄りの成年後見人として財産管理にあたるなどの取り組みを紹介するリーフレットが作成された。一般にはなじみの薄い司法書士だが、「法律の知識を生かし、虐待の早期発見、防止に努めたい」と相談を呼びかけている。(中島幸恵)
東京都内に暮らす女性(80)はやせ細り、外出する機会も少なかった。知人が訪ねても同居する長男(55)が追い返すありさま。そんな折、長男が女性の住居を売却してしまった。
こうした事実を知った近所の人が最寄りの行政窓口に相談。行政から連絡を受けた司法書士が事情を調べると、無職の長男はヤミ金融などから多額の借金を背負い、母親である女性の預貯金や年金を生活費や借金の返済に充てていたが、底をついたため、家まで売却してしまったという。
女性は認知症と診断された。そこで、司法書士が成年後見人に選任され、財産を管理することになった。
成年後見人となった司法書士は、勝手に土地を処分できないよう、名義変更を阻止。長男に対しては借金の債務整理を行い、生活保護申請をアドバイスし、再就職を促すことで生活を安定させ、虐待はなくなった。
こうした事例は、高齢者虐待についての相談の中で最も多く寄せられる案件だが、このほかにも悪質訪問販売業者と交渉して、契約の取り消しや、支払った代金の返金を実現させたケースもある。
日本司法書士会連合会で高齢者の虐待防止業務を担当する本田正宏さんは「高齢者に暴力をふるうだけでなく、財産を奪うのも虐待だという認識が一般的に低い」としたうえで、「まず、虐待をしている家族の状況を把握することが必要。借金に追われていたり、無収入で生活に窮し、お年寄りの財産にまで手をつけたりするケースが多い。それらの問題に対し、法律の専門家である司法書士が改善に導くことで、解決につながることが期待できる」と話す。

