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【ゆうゆうLife】医療・介護 長期入院をどうする 療養病床再編(下) (1/2ページ)
救急病院へのしわ寄せ防げ
療養病床の再編は、救急医療に、思わぬひずみを生んでいます。“社会的入院”を排除したものの、自宅や施設に戻った高齢者が再び医療機関に送られると、病状安定後も受け入れ先が見つからず、ベッドが満床に。新たな急患を受け入れられないケースが増えているのです。事態の打開を図ろうと、大阪では、救急医療と療養病床の連携という試みが始まりました。(篠原那美)
大阪市のほぼ中央、大阪城を間近に臨む国立病院機構大阪医療センターは、年間約1000件の救急患者を受け入れる。しかし、府民の命を預かる救急現場で、救急患者を受け入れられない事態が増えている。
「受け入れたくても、ベッドに空きがないから、受け入れられない」。救命救急センター診療部長、定光大海氏は苦渋の表情をにじませた。
同センターで「受け入れ不能」が増え始めたのは、平成18年12月から。19年度は年間1083人の救急患者を受け入れたが、対応を断ったケースも600件以上にのぼった。
背景にあるのは、救急病床での長期入院の増加だ。転棟・転院先が見つからず、入院が1カ月以上に及んだケースが22例、そのうち6カ月以上が2例あった(19年度)。
長期入院者の中には、自殺企図のある患者や脊椎(せきつい)損傷などの重症患者もいるが、医療依存度の低い寝たきりの高齢者も増えているという。
「例えば、夏になると急激に増えるのが熱中症のお年寄り。一人暮らしで、ヘルパーさんが家で倒れているのを発見し、救急車で運ばれてくる。熱中症自体は救急で扱う事案だが、処置をすれば病状は安定する。でも、転院先が見つからない。無理やり、自宅に帰しても、家族がいないから、また熱中症で運ばれてきてしまう。出すに出せず、長期入院になってしまう」。同センターの医療ソーシャルワーカーは、そう話す。

