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【主張】社会保障 国民の不安解消に全力を
福田康夫首相が、国民生活の「安心実現」に向けて、社会保障政策を、改造内閣の最重要課題のひとつとして掲げた。
少子高齢化時代を迎え、産経・FNNの世論調査でも社会保障は大きな関心事である。社会保障は一朝一夕に改革が進まない部分も多いが、留任となった舛添要一厚生労働相を中心に積極的な取り組みを求めたい。
改造内閣の第一関門は、基礎年金の国庫負担率2分の1への引き上げを、予定通り来年4月から実施できるかだ。財源のめどがいまだ立たず、与党内には実施時期の先送り論まで出ている。
だが、安易な先送りは、年金制度への国民の不信や不安をますます広げるだけだ。改造内閣には、まず来年度の実施を明確にし、その上で、安定的財源をどう確保していくかの道筋を早急に示すことが不可欠である。
医師不足対策や子育て支援など「5つの安心プラン」の着実な実施も改造内閣の課題だ。制度の思わぬひずみや、改革の部分的行き過ぎで困窮している人もいる。社会保障費抑制路線に対し、将来に対する漠然とした不安が国民に広がっていることも事実だろう。
こうした不満や不安を少しでも和らげるために、改造内閣には、限られた予算の枠内で、どうやりくりするのか政策の優先順位付けを明示するよう求めたい。プランがどのような形で安心に結びつくのか、国民の目線に立って丁寧に説明することも大事だ。
信頼が失墜した厚労行政の立て直しも急務だ。
国民の関心が高い年金記録問題では、本人に確認を促す「ねんきん特別便」が10月までに全受給者・加入者に送り終わり、その成果が問われる。相談体制の増強や、手書き台帳とオンライン記録の全件照合の具体的計画の策定など、これまで以上の積極的取り組みが必要になる。
高齢者医療制度も、依然として国民の不満は強い。運用改善策を確実に実現するだけでなく、制度の目的や意義を浸透させるよう引き続き努力が求められる。
首相は、内閣改造後の記者会見で「社会保障の在り方について逃げることなく、新内閣のもとでも根本問題の解決に正面から取り組む覚悟だ」と語った。首相の決意が掛け声倒れに終わらぬよう、政府・与党が一致団結して取り組まなければならない。