ニュース: 生活 RSS feed
【ゆうゆうLife】介護 家族介護 足りない心への支援策(中) (1/4ページ)
■地域に多様なサロンを
つらいのは、自分だけではなかった−。介護に悩んだとき、同じ立場の介護者らが互いの体験を話し合うサロン(家族会)が心の支えになることがあります。つらい気持ちを打ち明けたり、他人の体験を聞いたりすることで自分の介護を客観的に見ることができ、余裕も生まれるようです。介護者が無理なく参加できるサロンが地域に増えることが期待されています。(清水麻子)
「徘徊(はいかい)には必ず理由があります。夜中だからといって出さないのは間違い。少し外の空気に触れさせるだけで必ず落ち着きますよ」
6月、東京都目黒区で認知症高齢者と家族の会「たけのこ」の家族交流会が開かれた。5年前から認知症の妻(66)を自宅で介護する土屋隆司さん(68)は、同じ認知症の家族を介護する仲間のアドバイスに何度もうなずいた。
1年前まで妻の徘徊に悩まされた。若く体力がある妻は何年も前に亡くなった父親を捜して、近所の家のドアをたたいた。土屋さんは自分で経営していた会社を長男に任せ、介護に専念。しかし、徘徊はおさまらない。いらだちがつのったころ、出会ったのが「たけのこ」だった。
「たけのこ」では、午前10時から1時間は要介護者と介護者が一緒に切り絵などを楽しむ。11時からは、介護者が部屋を移って悩みを話し合う。その間、要介護者にはボランティアが付き添う。通い始めた当初、介護サービスを使っていなかった土屋さんにとって、妻と一緒に参加できることが一番ありがたかったという。
母の介護を10年以上続ける「たけのこ」幹事の竹内弘道さんからは、デイサービスを勧められた。
「妻は行くのを嫌がったのですが、『ご主人が一緒に行けば、奥さんは行くと思うよ』とアドバイスしてもらいまして。一緒に行くことにしたら、行けるようになったんです」

