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【ゆうゆうLife】医療 リビング・ウィル 終末期をどう生きるか(下) (1/3ページ)
■「後期」になったら一考を
死に方を自分で決めるのは難しいことですが、実際に死に方を宣言し、実行する人もいます。自分のため、家族のためと動機はさまざまですが、在宅ケアの専門家らは年齢や要介護の度合いを見ながら、最後をどこでどう過ごしたいか考えてみては、と提案します。(北村理)
東京都内に住む市野省三さん(78)は「満足死(終末期医療)の宣言書」を所持している。いざというときは、苦痛を和らげてもらい、無駄な延命治療はせずに逝くつもりだ。
旧労働省の職員だった市野さんは退庁後、大学教員になったが、平成9年に「満足死の会」の東京支部(代表世話人、網野皓之医師)に入会。それを機に教職からも退いた。今は畑を借りて農作業をしたり、講演をしたりの生活だ。「やはり、最後まで元気に過ごしたい。そのために、残りの人生をいかに生きるかを考え、暮らしを変えたんです」という。
宣言書には、(1)不治の病の終末期における延命処置の拒否(2)苦痛の緩和処置への要望と、それによる死期の早まりの受容(3)生命維持装置をはずす場合は「医師2人以上の診断と家族の同意が必要」が盛り込まれている。
この宣言書は、終末期の意思確認で知られる日本尊厳死協会(本部・東京)の「尊厳死宣告書」(リビング・ウィル)などがベース。異なるのは、尊厳死協会の宣告書が植物状態に陥った際の対応として「生命維持装置の取りやめ」を挙げているのに対して、満足死の会は「医師2人以上の診断と家族の同意が必要」と条件を加えたこと。
看取りの場では、家族が患者の意思を代弁することも多い。しかし、本人が望んだ看取りが、家族につらいものになれば、意義も半減する。網野医師は「日本の看取りの場では、家族の意向も大きい。本人だけでなく、看取る家族の満足も考えなければいけない」と、指摘する。

