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【明日へのセーフティーネット】再生の手がかり(2) 扶養義務 (1/2ページ)

2008.4.13 08:30
このニュースのトピックス「明日へのセーフティーネット」

広がる安易な責任回避

 「親族が生活に困窮され、生活保護を申請中です。あなたの資力に応じて、できる範囲内で扶養援助をしていただきたい」。もし音信不通の叔父・叔母や、トラブル続きの兄弟らについて、市役所や町役場から突然こんな文書が送られてきたら、あなたなら、どうするだろうか。

 生活保護では、申請が受理されると、親、子や兄弟姉妹、叔父、おいなど3親等内の親族に扶養できないか照会を行うことが義務づけられている。「扶養照会」と呼ばれる手続きで、親族には冒頭のような通知がくる。

 申請者へ援助の選択肢は(1)引き取って扶養する(2)引き取ることはできないが、全面的に生活の面倒を見る(3)毎月仕送りをする(4)毎月物品を援助する−の4つ。扶養自体を義務付けているわけではないが、扶養できないと回答する場合は、理由を書くことになっている。

 窓口担当者の実感では、扶養照会を受けた親族の反応でもっとも多いのは「怒る」だ。生活保護を受ける人は、それまでに借金などをめぐって何らかのトラブルになっている場合が少なくないからだ。扶養照会を受けた親族は「借金の肩代わりもしている」「自分にも余裕がない」と不満を隠せないケースも多い。「縁を切ったから関係ない」と訴えることもあるという。

 逆に、生活保護を申請する人にとっても、最も抵抗感があるのが扶養照会だといわれる。当事者も親族の厳しい反応が分かっているからだ。生活保護申請を親族に知られたくないと思う「恥の意識」が、受給者の伸びを抑えているという分析もあるほどだ。

 それでも、なかには「行方しれずになっていた肉親の消息がわかった」と、感謝されることもある。月1万円でも「仕送り」の回答が返ってくると「ほっとする」と、ケースワーカーは話す。

 一方、生活保護世帯が増えるにしたがって、生活保護の責任や負担を回避したいという傾向は、自治体の間でも強まっている。

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