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【明日へのセーフティーネット】現場はいま(9)ケースワーカー (2/2ページ)

2008.4.6 09:15
このニュースのトピックス「明日へのセーフティーネット」

 「ケースワーカーの仕事は保護費を出し過ぎても、出さなすぎても批判される仕事。そのはざまでバランスをとることは本当に難しい」と経験者は話す。

 「親身面 本気じゃあたしゃ 身がもたねぇ」。ケースワーカーたちが日頃の鬱憤(うっぷん)をあからさまにした「福祉川柳」が、ケースワーカーの有志で作る団体の機関誌「公的扶助研究」に掲載され、問題になったのは平成5年だった。同誌が巻末に掲載した「第1回福祉川柳大賞」の第1位は「訪問日 ケース元気で 留守がいい」。「ゆくたびに おなじはなしに うなずいて」「死んでやる わかっていても とんで行き」と、ケースワーカーの真摯(しんし)な姿勢が読み取れる句もあったが、「救急車 自分で呼べよ ばかやろう」「金がない それがどうした ここくんな」「休みあけ 死んだと聞いて ほくそえむ」…。幼稚ささえ感じる作品の数々が、激しい批判を招き、同誌は一時休刊、発行団体も事態の総括を余儀なくされた。

 それから14年、生活保護受給世帯が増え続けるなか、ケースワーカーたちの本音は、どう変わっているのだろうか。奈良県内の自治体で3年間、ケースワーカーを務めたという男性はこう振り返った。「担当していた受給者の2人が自殺し、病死を含めると、5、6人の死に立ち会いました。それまで市民課の戸籍係だった私は、『なぜ自分がこの仕事をせねばならないのか、もっと福祉の専門家がすべきでないのか』と思う日々でした。確かにやりがいのある仕事でしたが、人間の技量を問われるようで、事務員がある日突然言われても、並の精神力ではもたない仕事だと思います」

 ベテラン職員が多いとされる大阪市でもケースワーカーの平均担当年数は4年にすぎない。多くの自治体で、ケースワーカーは異動希望の最も多い職場のひとつになっている。

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