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【主張】ねんきん特別便 相談体制はまだ不十分だ

2008.4.6 02:13
このニュースのトピックス年金問題

 社会保険庁が今月から、宙に浮いた年金記録5000万件の確認を求める「ねんきん特別便」を、すべての受給者と加入者計9500万人に発送を始めた。10月までに順次送られる。

 3月までに発送を終えた1030万人分とは異なり、コンピューター照合で記録漏れが見つからなかった人を対象にしている。念のため全員に確認してもらう狙いがある。

 5000万件のうち特定困難な記録は2025万件も残っている。9500万人にも記録漏れの可能性がある人は相当数含まれているとみられる。1件でも多く特定されることを期待したい。

 特に注意が必要なのが、結婚などで姓が変わる前の記録が漏れているケースだ。4月以降分では回答票に連絡先電話番号や旧姓の記入欄が設けられた。社保庁は旧姓による調べ直しも行い、新たな手掛かりが見つかれば改めて通知する。特別便が手元に届いたら入念に確認することが重要だ。

 厚生年金の算定基礎となる標準報酬月額(月給)の改竄(かいざん)例が多数見つかっている。ところが、4月以降の特別便にも標準報酬月額の記載はなく、改竄や入力ミスは確認できない。社保庁には、標準報酬月額も知らせるよう早急な対応を求めたい。特別便は相変わらず分かりづらい。国民年金の未納期間の明示も必要だろう。

 全国の社会保険事務所の相談窓口には、長蛇の列ができている。5〜6時間待たされることも珍しくないという。専用ダイヤルがつながりにくいとの苦情も後を絶たない。相談しようとの気持ちを失わせたのでは、特別便の意義は大きく損なわれる。

 不明な点があれば問い合わせるよう呼びかけておきながら、応対できないというのでは無責任との批判はまぬがれまい。特別便を受け取る人が増えれば相談が殺到することは予測できたことだ。

 社保庁は窓口や相談ダイヤルの増設を行ってきた。社会保険労務士による無料相談や、休日開庁日を増やすことも決めたが、まだ不十分だ。政府全体のやりくりによって、さらなる増員や端末機器台数増を図るといった追加対策を講じるべきである。

 年金記録問題の解決には国民の協力は欠かせない。「自分の手で年金を取り戻す」との気持ちを持ち、どんな小さな手掛かりでも社保庁に伝えることが重要だ。

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