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【明日へのセーフティーネット】現場はいま(5)連戦連勝 (2/2ページ)

2008.4.5 09:02
このニュースのトピックス「明日へのセーフティーネット」

 「日本の社会保障すべてが後退するなか、あらゆる矛盾のものすごい重みが生活保護にかかるようになっている。本来、正当な受給資格がある人で、実際に生活保護を受けている人は15〜20%にすぎないといわれていますが、資格がある人すべてが受給を始めれば、国も真剣に社会保障のあり方を見直さざるをえなくなるでしょう。そうなれば結果的に年金や最低賃金などの改善にもつながるはずです」

 自分たちの活動は、福祉の現場への「応援歌である」とも語る尾藤さん。しかし、現場のケースワーカーのなかには、弁護団の活動を冷めた目で眺めている人も少なくない。

 「生活保護を受給させる権利の獲得には熱心な弁護士の先生はいても、いったん受給を認めさせると、その後の生活や、生活保護からの自立のことまで考える人はほとんどいない」。あるケースワーカー経験者は語った。

 こうした視線も尾藤さんは感じている。「訴訟に勝つだけではだめなんです」。裁判だけでは、生活保護に対する市民や行政担当者の理解は広がっていかないとの思いから19年6月、京都市で「生活保護問題対策全国会議」が設立された。尾藤さんはこの組織の代表幹事に就いた。法律家の参加を増やすだけでなく、より幅広い人々の結集を呼びかけるため、あえて「裁判」の文字を外した。

 19年8月、全国会議は、生活保護を廃止された北九州市小倉北区の男性=当時(52)=が孤独死した問題で、市小倉北福祉事務所長を保護責任者遺棄致死と公務員職権乱用の罪で福岡地検に告発した。

 市民や行政関係者の共感をできる限り広げていきたいと設立した新しい組織だが、最初に選択したのは福祉行政との対決の道だった。               

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