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【ゆうゆうLife】医療 がん患者が使えない介護保険(下) (1/4ページ)

2007.12.5 08:05
このニュースのトピックス病気・医療

 不足する看取りの力

 40歳以上65歳未満の末期がん患者に介護保険が適用されるようになったものの、患者や家族からは「使いにくい」「制度がわかりにくい」という声も上がっています。在宅ケアが増えるにつれて、看取りを支える人材不足も目立ち始めています。(北村理)

 「介護保険の申請はしません。主人はまだ生きる気でいます」

 50代の男性の妻は、治療先のがん専門病院で、自宅療養へ移行する説明を始めた在宅医に、きっぱりと言った。

 男性は食道がんが肝臓に転移していた。病名は告知されていたが、余命は知らされておらず、職場復帰を希望した。退院後の自宅療養も、その過程と考えていたのだ。

 在宅医は近く終末期に入るとみて、介護保険の手続きを男性の妻に促した。

 しかし、妻は「介護保険の手続きをしたことを、夫が知ったら、いずれ自分の体が動かなくなり、死が近いことを悟るだろう。そうしたら、夫の生きる気力を奪うのではないか。介護は無理をしても家族でやりたい」と、在宅医に訴えたのだ。

 介護保険を末期がんの患者に適用するにあたっては、当初から「患者が余命期間を含めた病状をすべて知っているわけではない」との問題が指摘されていた。病名は告知しても、余命まで知らせるのをためらう医療機関はあり、このケースは典型的な例といえそうだ。

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