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【主張】年金検証報告 使命感と責任感取り戻せ

2007.11.2 03:51
このニュースのトピックス主張

 組織全体としての使命感、国民の信任を受けて業務を行うという責任感が決定的に欠如している。

 年金記録紛失問題の原因を究明してきた検証委員会がその「最終報告書」で、根本原因をこう指摘した。

 社会保険庁は平成22年に新組織の日本年金機構に生まれ変わる。厚生労働省と社保庁は最終報告を率直に受け止め、社保庁改革に生かさなければならない。

 報告書は「責任感」について加入者が年金の請求を申し出たときに記録を修正すればいいという社保庁の事務処理上の考え方(裁定時主義)を挙げ、無責任で安易だと厳しく批判した。

 新組織ではこの裁定時主義など認められない。年金記録の正確性は、業務運営全般を通じて責任を持って確保すべきである。

 社保庁のピラミッド型三層構造(厚労省キャリア、社保庁採用職員、地方採用職員)がもたらした人事の閉鎖性にも報告書は言及した。もちろん三層構造は一掃しなければならない。

 労働組合の問題については、待遇改善を求め、100件近い覚書を結び、それが業務への「使命感」を希薄にしていた点を指摘し、「こうした労組の姿勢が年金記録管理上の大きなマイナスとなった」としている。

 その通りである。度重なる社保庁の不祥事も労使の馴(な)れ合いと怠慢から生まれた。新組織移行時に組合の反発など許してはならない。

 報告書は責任の所在も明らかにした。個人名は避けたが、歴代社保庁長官らの責任は最も重く、事務次官をはじめ厚労省幹部にも重大な責任があるとし、歴代厚労相には統括者としての責任を求めた。

 舛添要一厚労相や事務次官、社保庁長官らは給与の一部を自主返納してけじめを付けるという。歴代の社保庁長官や事務次官はこの問題で在職時のボーナス相当額の自主返納をすでに求められ、大半が返納している。

 しかし、これで終わらせ、責任の所在をうやむやにしてはならない。せめて歴代の社保庁長官は国民に自ら説明すべきだろう。そして社保庁職員一人ひとりが猛省することだ。それが新組織をきちんと機能させ、国民の信頼を取り戻すことにつながる。

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