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不況の夏、花火大会の中止相次ぐ
深刻な不況の影響で、全国各地で開かれてきた花火大会へのスポンサー企業の協賛金が集まらず、相次いで中止や規模縮小が決まっている。半世紀以上続いた大会や、全国屈指の規模を誇る大会までもが中止になり、地元では「夏の風物詩が無くなるのは寂しい」との声が上がっている。
中止を決めた花火大会の1つが、54年にわたり地域で親しまれた奈良県吉野町の「上市吉野川まつり花火大会」。運営費として地元企業などから約500万円の協賛金が必要だが、実行委員会は不況の影響で集めるのは困難と判断した。
約3万発を打ち上げ、全国的に有名な静岡県袋井市の「ふくろい遠州の花火」も開催を見送った。実行委が事前に地元企業などにアンケートを実施した結果、昨年は約8500万円だった協賛金が、最高で約3千万円しか集まらないことが判明したためだ。
企業からは「花火に金を出しておきながらリストラや賃金カットを行えば批判される」などと切実な声が上がったという。規模を縮小して実施する選択肢もあったが、実行委は「見物客をがっかりさせてブランドイメージを下げるわけにはいかない」と来年に再起をかける。
兵庫県三木市の「三木夏まつり花火大会」は、財政危機宣言を出した市が約360万円の補助金カットを決めたのが中止の理由だ。
奈良県五條市の「吉野川祭り納涼花火大会」は、開催日数を2日間から8月15日の1日のみに短縮。実行委は「建設業界からの大口協賛金の減少が目立つ」とし、今年は新たに個人の寄付も募っている。
一方、大阪市の「なにわ淀川花火大会」(8月8日)は、有料席を増やすことで例年と同規模での開催にこぎつけた。昨年6500円だった弁当付き指定席を7千〜7500円に値上げし、3千円の堤防上の有料席も新設した。国内最大級の大阪府富田林市の「PL花火芸術」(8月1日)も「宗教行事として例年通り2万発を打ち上げ、世界平和を祈願する」(主催のパーフェクトリバティー教団)という。
また、新型インフルエンザで打撃を受けた神戸市の「みなとこうべ海上花火大会」(8月1日)は、「活気を取り戻したい」との思いを込め、打ち上げ数を昨年の約6200発から約1万発に増やす。実行委は「『暗い時代だからこそ街に元気と明るさを』という思いで地元が一致している」と話している。
