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【産経新聞鉄道部】遠くなる昭和・薄れゆく国鉄〜寝台電車特急583系の思い出 (1/3ページ)

2009.6.13 08:00
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発車を待つ583系「きたぐに」。デビュー当時から塗装を変更しており、現在の色は3代目にあたる=JR大阪駅(藤崎真生撮影)発車を待つ583系「きたぐに」。デビュー当時から塗装を変更しており、現在の色は3代目にあたる=JR大阪駅(藤崎真生撮影)

 酔客が目立つ深夜のJR大阪駅9、10番線ホーム。午後11時をすぎたころ、白いボディーに太い灰色帯を巻いた編成が滑り込んできた。車体正面に見えたのは、笠をかぶって踊る女性のイラストと「きたぐに」の文字。約40年前、世界初の昼夜兼行電車特急として誕生し、全国を駆け巡った583系電車も、定期運用は大阪と新潟を結ぶこの急行を残すだけになった。車齢や、数年後にも開業がいわれる北陸新幹線を考えると、近い将来に引退する可能性は高い。長い旅路のゴールが見え始めた働き者の軌跡を書き記しておこう。(藤崎真生)

 583系は昭和42年秋、大阪と九州を結ぶ寝台特急「月光」としてデビュー。当時はクリーム色に紺のラインが入ったデザインで、月光型と呼ばれた。

 夜は寝台列車、昼はベッドを解体して座席で運用。寝台専用では、昼間に車庫で「眠らせる」ことになるが、昼夜を問わずに走らせることができる。このメリットを生かし、最盛期には上野から東北への特急「はつかり」や寝台特急「ゆうづる」「はくつる」として、名古屋・関西からは九州方面への寝台特急「金星」「明星」など、さらに北陸方面への特急「雷鳥」「しらさぎ」などとして、昼夜兼行で走行していた。

 しかし、寝台列車の縮小や東北新幹線の開業などで特急の運用から相次いで撤退していく。地方の普通列車向けに改造される車両も出るなど、次第に活躍の場は少なくなっていった。

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発車を待つ583系「きたぐに」。デビュー当時から塗装を変更しており、現在の色は3代目にあたる=JR大阪駅(藤崎真生撮影)
発車を待つ583系「きたぐに」。深夜の大阪駅は人影もまばらだ(藤崎真生撮影)
3段ベッドが並ぶ「きたぐに」のB寝台車内は、体の大きい人には少々狭い3段式だ。しかしパンタグラフの下は2段式になっており、寝台を予約する際にはその部分を狙うのがおすすめ=JR大阪駅(藤崎真生撮影)
きたぐにのA寝台車内。2段ベッドがずらりと並ぶ。この車両は急行としての運用が始まってから誕生した=JR大阪駅(藤崎真生撮影)
「きたぐに」のグリーン車内。車内の一部がサロンスペースに改造されていてゴージャスな雰囲気=JR大阪駅(藤崎真生撮影)
「きたぐに」のサボ。出入り口付近には、かつて寝台電車を表す2つ星のマークがあった=JR大阪駅(藤崎真生撮影)
まだ国鉄時代のブルーライン姿だった「きたぐに」=JR大阪駅(昭和63年、藤崎真生撮影)
国鉄分割民営化の5日前、昼間の臨時特急「雷鳥86号」に使われた583系=富山駅(昭和62年、藤崎真生撮影)
新大阪と九州を結んだ在りし日の寝台特急「明星」。かつて583系は寝台電車の花形だった=淀川鉄橋(大阪−新大阪、昭和53年、藤浦淳撮影)
名古屋と九州方面を結んだ「金星」=大阪駅(昭和54年、藤浦淳撮影)
昼行用583系電車の車内(昭和62年、藤崎真生撮影)

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