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【2030年】第2部 ふるさとはありますか(5)高齢者が7割になる町 若き町議が目指す未来 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:連載「2030年」
めでたい日にもかかわらず、複雑な思いだった。埼玉との県境に位置する群馬県南西部の神流(かんな)町。2月の町議選で初当選した天野賢さん(36)は4月7日、地元の町立万場小学校の入学式に出席した。人口約2600人のこの町で唯一の小学校だが、新入生はわずか8人。全校児童合わせても44人しかいない。真新しいブレザー姿の列の中には長男、翔(かける)君(6)の姿もあった。
「何も手を打たねば、この町はいずれ消滅してしまう。息子たちの代に、何とかこのふるさとを残してあげたい。町議を目指した理由もその一点に尽きます」
危機意識の背景には予想以上の早さで進む少子高齢化があった。町では65歳以上のお年寄りがすでに50%を超えており、国立社会保障・人口問題研究所の予測によると、約20年後の2030年、その比率は全国1位の70%に迫る。逆に15歳未満の子供は2・9%、つまり30人に1人にも満たない。これも全国1位だ。
25歳の時、群馬県内の会社務めからUターンし、家業の刃物職人を継いだという天野さん。町議選では「地盤」も「世襲」もなく、最年少でトップ当選したが、「若い人の力で町を再生してほしいという期待を感じた」としながらも、町民の危機意識については疑問符をつけた。
「高齢化といっても今のお年寄りは元気だし、将来の問題がまだ目に見える形で現れにくい。だからどうしても現実の課題として考えられない。老いの問題は数値だけではとらえられないんです」
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