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【ゆるり和の暮らし】(12)洋服感覚で木綿の着物
このニュースのトピックス:ファッション
私は木綿の着物が好きでよく着るのですが、「着物に木綿ってあるの!?」と驚かれます。晴れ着のイメージが強く、着物といえば絹と思う方が多いようです。
しかし、考えてみれば、日本人が着物で生活していた時代、どんなことでも着物でやっていたわけですから、丈夫でお手入れしやすい木綿は絹よりもメジャーだったはずです。実際、現在でも日ごろから着物を着る方は、最後は木綿に行き着く…といわれています。
着物の3大ハードルである価格、着付け、お手入れをクリアしてくれるのが木綿の着物。価格も仕立て上がりで1万〜2万円台からあるので、お洋服感覚で買えます。絹のように滑らないので着付けしやすく、着崩れしにくいのも魅力です。
そして、なんといっても木綿ですから、おうちで洗濯ができます。洗うごとにしなやかになり、着れば着るほど体になじんできます。どこに出かけても、雨が降っても大丈夫と思える気軽さ。ラーメンだって、焼肉だって食べられます。
日本には今でも伝統的な木綿の反物を作っている産地がいくつもあります。しかし、後継者が少なく、織元が最後の1軒というところがほとんどです。着る人が減ってしまったとはいえ、こんなすてきな木綿の着物の存在が知られていないのが残念でなりません。
また、最近はデニムや洋服生地を着物にしたものも増えてきました。着物にはない色柄を着物に仕立てることで、新しい感覚で着られることも木綿の楽しみです。着物がファッションとして、選択肢のひとつになることを願っています。(文筆家 君野倫子)
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