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【こうして生まれた ヒット商品の舞台裏】「オーキッド 酵素パック」
□ハリウッド化粧品
■ロングセラー、50年の名品
「ピックアップクリーム」(200グラム、2625円)と「マスク」(100グラム、2625円)で構成。使用直前にクリームと酵素パウダー(マスク)を混ぜ合わせ顔や全身にパックし、肌状態に合わせて3〜10分ほど置いて洗い流すことで肌を整えてくれる。
発売は昭和35年。祖母から母、そして娘へと2代、3代と受け継がれる名品は、来年で誕生から半世紀を迎える。売上数は年間3000万本。「逆転の発想」がロングセラーを支えている。
「化粧品は塗り重ねて肌を美しくするものという当時の常識を覆し、まず余分なものを取り除いて肌を整えるケアに焦点を当てました」。開発当初を知る田中信一取締役はこう話す。
日本美容界の草分けとして知られる前会長、メイ牛山さんらが終戦直後に渡米した際、ある土産にヒントを得たのがきっかけだった。「土壌改良剤に使われていた酵素に目をつけたのです。余分なものを分解し、活力を与える酵素の働きを応用して、日本人の肌質に合う化粧品が作れないかと考えました」
地道な研究で、何万種類もある酵素の中から、肌を傷めずに古い角質を優しく取り除くタンパク質分解酵素を発見。しかし、酵素は水に溶けると活性化し、時間とともに劣化する特性を持つ。悩んだ末、酵素を別の容器に入れ、使う直前に水溶性のクリームと混ぜれば、相乗効果で肌がなめらかに整うのではないか、と発想。商品化にこぎつけた。
美容部員に使用方法を指導する立場の伊藤勝江取締役は「一見やっかいな使い方ですが、肌質や状況によって使い分けられる万能さが、逆に人気なんです」と説明する。
美容情報があふれる時代を生き抜いてきた確かな自信が、そこにはある。(中島幸恵)

