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【2030年】第1部 働く場所はありますか(2)4カ月で変わった日本 「根を張らねば生きられない」 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:連載「2030年」
「スポット派遣」
年末年始の「年越し派遣村」に代表されるように、この4カ月、雇用危機の象徴としてマスコミなどで盛んに扱われてきた「派遣労働者」。わが国の労働者の4割近くを占める非正規社員のうち、彼らだけは雇用主である人材派遣会社と指揮命令する事業主が異なり、景気が悪化すれば真っ先に切られやすい。こうした働き方は昭和40年代から始まり、60(1985)年に法的に位置づけられた。
ただ、当初は通訳や秘書など専門性の高い13業務に限られていたが、業界などの要望で次第に拡大され平成16(2004)年、製造業にも解禁された。その結果、19年の派遣労働者は労働者全体の4・7%にのぼり15年の2・0%から倍増。現在はさらに増えたとみられる。
むろん、今回の雇用危機で彼らの仕事がすべて消えたわけではない。川端さんの言うように、「スポット」の需要はなくならず、徳光のもとには、今も連日2件以上の派遣先を紹介するメールが来ている。
「選ばなければ働き口はある」と批判的な意見が出るのはそうした背景もあるが、製造業派遣労働者の労組「ガテン系連帯」共同代表の池田一慶さん(29)は「現在の不況が深刻であることは僕らもわかるが、問題は仕事のある、なしじゃない。派遣というシステムを考えてほしいと思うんです」と話し、自身の体験を語った。
「例えば、僕の派遣先の旋盤工も慣れると面白い。最初は指をはさんでソーセージみたいに腫れ上がったけど、機械を0・1ミリ単位で動かせるようになったときとか本当に充実感がある。でも派遣だから同じ職場にずっといることはできない。レールをすぐにはずされる。それがくやしい。この国は、向上心や自分の将来像を持ってはいけない若者をどんどん生んでいるような気がします」
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