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【人】「日本発の熱帯病の薬を」 途上国のための医薬品開発「DNDi」日本代表、平林史子さん(49) (1/2ページ)
睡眠病、リーシュマニア症…。途上国の人々を苦しめる熱帯病の治療薬は開発が置き去りにされてきた。こうした「顧みられない病」のための医薬品を用意できないかと、非営利の国際組織「DNDi(顧みられない病気のための新薬イニシアチブ)」がスイスで2003年に発足した。「国境なき医師団」やケニアやインドの研究機関などが設立に参加、翌04年、その日本代表を任された。当時は事務所もなく、名前と携帯番号だけの名刺一枚で大学や製薬会社を次々に訪ねた。
「日本の大学でも『顧みられない病』の研究が行われているけれど、医薬品開発にまで結ぶのはわずか。基礎研究を掘り起こし、橋をかけて次に進めるのが私の仕事」という。医薬品開発のすき間を埋めるという前例のない仕事。だが未開の道を開くのはむしろ得意なほうだ。
日本の製薬会社に勤めたが、結婚後に夫の転勤に伴い、香港で投資ファンドに就職。タイでは病院に履歴書を持ち込み、それまでなかった「コーディネーター」との職名で、出産の立ち会いや外国人患者の相談役も買って出た。
国境なき医師団のプロジェクトでウガンダに赴き医薬品の管理ノウハウを伝えた。「現地の看護師が国境なき医師団のクリニックに薬を分けてくれ、とやってくるほど病院の棚には薬がなかった」。必要なところに医薬品が届きにくい実態を目の当たりにし「なんとかしなきゃ」との思いを強くした。
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