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【断 二宮清純】「オバマ氏」「小浜市」と拉致

2008.11.22 03:54
このニュースのトピックスコラム・断

 「おばまボーイズ」に「おばまガールズ」。先に行われた米大統領選で一躍、注目を集めたのが一部の福井県小浜市民の熱狂ぶりだった。投票権があるわけでもないのに今年2月には「オバマ候補を勝手に応援する会」が結成され、フラダンスなどを披露していた。

 なぜ一部市民がオバマ氏を応援したかというと名前が同じ「OBAMA」だったということ以外に理由はない。オバマ氏の公約を支持したとか、ポリシーに共鳴したという話は寡聞にして知らない。

 だからといってオバマ氏を勝手に応援した活動自体が無意味、と言っているわけではない。たとえそれが地名を売るためのデモンストレーションであったとしても、多少の宣伝効果があり、地域の活性に結びつくのなら、当初のもくろみは当たったということができる。

 ただ、ひとつ気になることがある。小浜市と聞けば、日本国民の多くは拉致被害者を連想する。北朝鮮に連れ去られた地村保志さん、富貴恵さん夫妻は小浜市民だ。「特定失踪(しっそう)者問題調査会」が公表している「拉致濃厚」リストには小浜市で失踪した山下春夫さんの名前もある。同市岡津(おこづ)の海岸は北朝鮮の工作船の上陸ポイントのひとつとみられている。

 周知のように来年1月に大統領に就任するオバマ氏は北朝鮮に対するテロ支援国家の指定解除を支持したひとりである。あれだけ肩入れしたのだから、オバマ氏に拉致について訴える機会を設けてもらったらどうか。それを狙っての「勝手に応援する会」結成だったとしたら、リーダーはなかなかの戦略家である。(スポーツジャーナリスト)

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