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【文化勲章】「夫が生きていたら」作家、田辺聖子さん
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「大阪で小説を書いてきてよかったんだと。それを認めてくださって、読んでくださる方がいらした。大阪の人といっしょに大阪の空気を吸って、仕事をしてきたことは、間違っていなかったという思いです」
大阪生まれの大阪育ち。昭和39年「感傷旅行(センチメンタル・ジャーニイ)」で芥川賞受賞。以来、「笑いながらうなずいてくれるような小説を書きたい」と、多くの作品を発表してきた。
そんなお聖さんのこだわりは、やはり大阪弁。小説の登場人物たちは、「(一般に)品が悪いという印象があった」という言葉で恋を語る。「大阪弁というと、必ずあこぎな人が出てきましたけど、大阪弁は楽しむためにあるんです」
古典の現代語訳にも精力的に取り組んでおり、なかでも「新源氏物語」は文庫、単行本併せて300万部を突破する大ベストセラーだ。
無類の本好きだった少女を温かく見守ってくれた両親も、36年間連れ添い「カモカのおっちゃん」の愛称で知られる亡き夫も、受賞を喜んでくれているだろう、とほほえむ。ただし夫が生きていたら…。
「『忙しなって、酒のむ時間もなくなったらあかんで、あほやで』と言ったかもしれませんね」
(岸本佳子)
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