難所で知られた宇津ノ谷(うつのや)峠を控えた宿場。約2300人が暮らした山間の町には、本陣や旅籠(はたご)などが軒を連ねていた。
その1軒が「柏屋(かしばや)」。160年以上前の姿がほぼ完全に残る旅籠は珍しい。一歩入ると江戸時代そのもので、旅人と帳場とのやりとりが聞こえてきそうな雰囲気が漂う。
かつて、旅籠と質屋を兼業していた名家の関係者から岡部町が譲り受け、歴史資料館として整備した。観光施設にとどまらず、中庭などを利用し、地域振興イベントも積極的に開催している。