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【トカラの島風 夏】 「楽園」にも物価高騰の荒波

2008.8.3 21:06
海岸近くの牧場で草をはむ家畜牛=4日、鹿児島県十島村の口之島(撮影・古厩正樹)海岸近くの牧場で草をはむ家畜牛=4日、鹿児島県十島村の口之島(撮影・古厩正樹)

 トカラ列島(鹿児島県十島村)の玄関口に位置する人口120人の口之島。昭和21年から6年間にわたって沖縄などと同じく米国領に組み込まれ、島の北端をかすめる北緯30度線が国境線となった。国境線以北が日本、以南が米国だった。

 「国境の島」だったころは密貿易で大変なにぎわいをみせたという。フェリーが接岸する西之浜漁港付近は当時、砂浜が広がっていた。そこに本土からは建築資材を積んだ船が、奄美、沖縄を含むトカラ列島以南からは黒砂糖などを乗せた小舟がやってきて、物々交換が盛んに行われていた。

 臨時の密貿易港となった浜近くにはミニ繁華街まで出現し、1000人以上が住んでいたといわれている。

 口之島はトカラの主産業である畜産が最も盛んな島。今では人よりも放牧牛の方が多い。ここにも飼料高騰の荒波が押し寄せており、島の産業は苦境に立たされている。(古厩正樹)

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海岸近くの牧場で草をはむ家畜牛=4日、鹿児島県十島村の口之島(撮影・古厩正樹)
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