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【正論】たばこ千円に向け大胆議論を 日本財団会長・笹川陽平 (3/3ページ)
このニュースのトピックス:正論
増税反対の論拠は弱い
喫煙者が健康被害を含め、環境への悪影響や経済的損失を広く自覚し、その上でなお高い税負担をして喫煙を続けるのであれば、惰性で1日何十本も吸う喫煙スタイルも変化しよう。その時初めて喫煙者が一方的な非難から解放される余地も出てくるのではないか。
こうした現実を前に「愛煙家は既に2兆3000億円もの税貢献をしている」「たばこは合法の嗜好(しこう)品」とする日本たばこ産業(JT)の増税反対理由は弱い。JTは大幅増税が「大規模なたばこ離れを引き起こす」ともいうが、産経新聞社とFNNが合同で実施した1000人世論調査では1箱1000円への増税に全体の49・6%が賛成(反対は41・2%)しているほか、喫煙者の22%も賛成と答えている。さらに1000円にした場合、消費量は40%以上減るものの全体の税収は6兆2600億円と現在より4兆円増えるとする日本学術会議の試算もある。
たばこ1000円をめぐる議論は奥が深い。一時的な数字合わせではなく、21世紀の国家財政の在り方を国民とともに広く考える機会にしてほしいと思う。大胆で大きな議論が行われるようあらためて期待する。(ささかわ ようへい)

