ニュース: 生活 RSS feed
「最後に一目」くいだおれ閉店に全国から
大阪・道頓堀の食堂「大阪名物くいだおれ」が8日、閉店した。この日、店先に立つ看板人形「くいだおれ太郎」の吹き出しは「永いことありがとう。おおきに」。隣には“弟”の「くいだおれ次郎」の姿も。
「立ち止まらないで」と声を張り上げる警備員をよそに、太郎の周りには記念撮影する人が絶えず、勝手に報道陣の脚立を使う人も。店の前の道は、行き来ができないほどの混雑となった。
福岡市から車で駆けつけたという無職、末次久子さん(74)は「最後に一目見たいと思い、息子と午前4時に家を出て12時間かけてきた。温かみのある店で大好きだった。みんなで盛り上げて復活してほしい」と名残を惜しんだ。
大阪府八尾市の主婦、永田弘枝さん(66)は「交通事故で亡くした息子を連れてよく来ていた。ここに来ればいろんな思い出があふれてくる」と目をうるませた。大阪市東住吉区の無職、吉岡伍郎さん(69)は「これまで『大阪の名物は』と聞かれたら、『くいだおれ』と答えてきた。まさか閉店になるとは思いもしなかった」と太郎と次郎をビデオカメラに収めていた。
家族3人で訪れた大阪市城東区の主婦、丸山直子さん(36)は「今日は最後に道頓堀御膳を食べ、改めて安くておいしいと感じた。最後に店内でゆっくり過ごすことができてよかった」と満足顔。奈良県橿原市から両親と初めて訪れた田中侑也君(10)は「今日が最後と聞いてどうしても見たかった。太郎は一度見たら忘れられないおもしろい顔だと思う」。
和歌山県紀の川市の会社員、田渕元紹さん(47)は「子供のときは両親に連れてきてもらい、自分が親になってからは子供を連れてよくきた。ここに来れば、大阪に来たと感じられる印象深い店だった」。学校帰りに友人4人で訪れた、大阪府豊中市の専門学校2年、藤井雅也さん(21)は「こんなに人の集めることのできるくいだおれには、今後もなんとか大阪の顔としてあり続けてほしい」と願った。







